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ピラティススタジオアコアをご利用いただき誠にありがとうございます。トレーナーの船引怜美です。

突然ですが、ピラティスの基本原則ってご存知でしょうか?

ピラティススタジオに、格言のように立派な書で掲げられているわけでもないし、接客業アルバイトの朝礼での基本接客用語のようにみんなで唱えているわけではないので、知られていないのは当然かとは思います。

でもこの基本原則、知っているのと知らないのでは、ピラティスを行う上でその効果は確実に異なってくると思います。

ピラティスインストラクターの養成コースでは、必ずこの基本原則は覚えなくてはなりませんでした。またこの基本原則を基盤として指導するよう指導されます。

聞けば、「そうだよね…」って納得の基本原則かと思います。でも、意外にいざ自分で動いているときには守ることのできていない、忘れてしまっていることにも気がつくと思います。今あらためて、ピラティスの基本原則に立ち返ってみたいと思います。

<The principles of the Pilates Methodピラティスの基本原理>

ピラティスには6つの基本となる原則・重要ポイントがあり、エクササイズを行うにあたりその質を決定する大きな要素とされ、このポイントを忠実に守ることによりピラティス氏が主張した「Body, Mind, Spiritの融合」を可能にすると言われています。

  • Concentration 集中力

何をするにも基本の基本です。インストラクターの指示、説明、注意だけでなく、自分の身体の状態や身体の中で起きていることに集中することが大きなポイントです。

  • Breathing 呼吸

ピラティス氏は自身の著書で呼吸の大切さを主張しています(Pilates, 1945, p.13)。正しい呼吸法は心肺機能を高め、血液循環をはじめ体内の循環機能を高め、より健康な身体へ導きます。また、呼吸を効果的に行うことによって筋肉の効果的な強化や弛緩、精神的な面への効果、リラクゼーションや集中力向上などが得られます。

  • Centre / Core 中心

センター・コアは身体の中心である腹部、骨盤にかけての部分を指します。ちょうどコルセットや帯をしている部分。ジョセフ・ピラティス氏はこれを“powerhouse”パワーハウスと名づけ、正しい姿勢や動きには必要不可欠なものと考えました。この強さ・安定性が姿勢・身体の動き・芯/軸の強さを決めます。

  • Control / coordination コントロール、コーディネーション、均整

一生懸命なあまりに力を入れすぎる、やりすぎる…。釣り合いの取れていない力の入れ方、やり方は怪我の原因や、非効率に繋がります。更に動きにおける身体全体のコーティネーションは最も自然で美しい動きに必要です。

  • Fluidity 動きの滑らかさ、流れるような動き、優雅さ

ジムの筋トレ、軍隊の動きとは異なり、呼吸を十分に使い、滑らかで、ダイナミックな(動的な)動きを目指します。柔軟で、自然な優雅さと流動性に富んだ、均整の取れた動きを目指します。また動作一つ一つを連動させ動き全体を滑らかなものにします。

  • Precision 正確性

正確なアライメント、筋肉の使い方、正確に動きを行うことが身体への負担も減らし、怪我予防や復帰にも効果を発揮し、身体運動力学的にもエクササイズ効果を高めることとなります。ピラティスは効率性を無視した過剰な反復や動きは意味のないものであり、さらには筋肉や身体の改善を妨げるものとし、「量より質」を重要視します。

この6大原則はピラティス氏自身がリストアップしたわけではなく、自身の2冊の著書の中で哲学として言及されていたものでした。

ピラティスを行うだけではなく、他のどのようなスポーツやダンスなどをするにもまたは日常動作をするにもこの基本原則は非常に重要であり、健康な生活をおくる上で必要不可欠な考え方であると思います。

「ピラティスって理屈ぽくって難しい」「ピラティスって効果ないじゃん」って正直よく言われます。確かにこの基本原則を考えながら動いていたらたしかに理屈っぽい。この基本原則をまったく無視して行っていたら確かに効果的ではありません。ただ闇雲にカロリー消費や発汗のために行うものではなく、ピラティスは「自身の身体を再教育するもの」です。その先にボディラインなどの美容効果やスポーツやダンスのテクニック向上、怪我などのリハビリ効果が約束されているものになります。改めてピラティスの6大原則を確認すると様々なことがクリアになるかもしれません、ぜひ、おすすめします。